高血圧について
高血圧とは
高血圧とは、血圧(心臓から送り出された血液が血管に加える圧力)がある程度の範囲を超えて高く維持されている状態です(診察室血圧140/90mmHg以上、家庭血圧135/85mmHg以上、「高血圧治療ガイドライン2019」日本高血圧学会)。
高血圧は放っておくと、常に血管に圧力が加わって、動脈が傷みやすく、「動脈硬化」の原因になります。また心臓への負担も大きくなります。つまり高血圧は、血管や心臓などの臓器に障害をもたらし、その結果、心不全や狭心症、心筋梗塞といった心臓血管系の病気を招いたり、脳卒中(脳出血、脳梗塞など)の原因となります。
高血圧そのものは無症状のことが多いので、日々の血圧測定や健康診断などを通じて早期に発見し、早めに対策を打つことが大切です。
高血圧の治療
まず行うべきなのは、適度な運動(毎日30分以上の、ウォーキングなどの有酸素運動)を継続的に行い、減塩(1日6g未満)に努めるなどの生活習慣の改善(食事・運動療法)を心がけることです。
食事・運動療法でもコントロールできない場合、薬物療法の適応となります。降圧薬などを処方されたら、指示通りにしっかりとのみましょう。一度薬を飲み始めたら、一生やめられないわけではありません。確かに長期間にわたって薬を飲み続けるケースも少なくはないのですが、食事・運動療法の継続により症状が改善してくれば、薬の量を減らしたり、やめたりすることも可能です。